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八月半ば、まだ盛夏たけなわの頃でしたが、北鎌倉の澁澤龍彦宅を訪問してきました。 書斎は澁澤氏の生前そのままの形で残されており、澁澤氏がちょっと席をはずしただけといったたたずまいです。 よく雑誌に「作家の書斎」といった企画ページがありますが、あれの一番の問題点は、作家の書斎といいながら、書棚の本が何なのか、いくら目を凝らしても分からないことではないかと思っておりました。
その結果は、ホームページでごらんになっていただけばおわかりと思いますが、なかなか思ったようにはいきません。取材時間とデータ量、それに背文字まで見えるように撮影するという条件を考えると、望遠つきのデジタルビデオカメラで書棚をなめていき、画像はあとでそのビデオテープから静止画として切り出すというのが一番合理的な方法ではないかと思われました。
この書棚についてはほぼ完全にビデオで収録してきました。タイトルが完全に読めるほど鮮明ではないのが残念ですが。特にフランス語の本は背文字が日本語の本のように大きい活字ではないので、よほどクローズアップにしない読めません。しかし本の色や形は映っているので、知っている人にはかなりの程度判断がつくのではないかと思われます。 書斎の書棚の壁の一角に目立たない扉があり、そこをあけると2階までの吹き抜けになっている書庫があります。ここには、日本語の本で、澁澤氏がさほど頻繁には取り出さなかったような本が並んでおり、また澁澤氏の著作がまとまっておいてあるコーナーがあります。通路は人が一人やっと歩けるかどうかくらいで、その両側の壁に天井まで本がつまっています。ここはあまりに膨大すぎるので、雰囲気が分かる程度に一部だけを撮影してきました。
映してきたビデオから静止画像を切り出す作業をやってみると、枚数が予想をはるかに上回ってしまい、あれよあれよという間に420枚にもなってしまいました。 あまりの多さに、2階の寝室の壁際にあった「古事類苑」「広文庫」「群書類従」「続群書類従」などが並んでいる棚は掲載を割愛しました。同じものがずらずら並んでいるので、迫力はありますが、画像として切り出すのはあまり意味のあることとは思えませんので。 しかし420枚をもってしても、静止画だけでは書斎の雰囲気がどうしても出ないので、ビデオ動画も必要だと思いましたが、ご存知の方もいるでしょうが、たったの1分の動画でもAVIファイルで170メガとかのばかみたいなデータ量になり、MPEG圧縮しても3メガくらい。これではネットに乗せられません。WindowsMediaで圧縮すると250Kという驚異的な圧縮率なので、このメディアを使う以外に選択肢はないようですが、この圧縮率ではただでさえ見づらい本の背文字が見えるようにするのは至難です。 それやこれやで、妥協して高画質は諦め、ないよりもましということで動画を5本ばかり乗せておきました。もっとよく見えるのではと期待した方には失望を与えてしまうかもしれませんが、データ量の関係で、ネットに掲載するにはこのくらいの画質にせざるを得なかったとあらかじめお詫びしておきます。 ここは澁澤氏の仕事について述べる場所ではないので、何も言いませんが、澁澤夫人が語った中で印象的だった一言を書いておきます。
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